はじめに

このページは、Fedora 12 インストールノートを元に実行を確認したものを記載しています。

これらの説明は、i686から x86_64までのシステム(今回からi586以前のCPUはサポート外となっています)がインターネットに常時接続のLANあるいはブロードバンドに DHCPで接続されてており、Fedoraのパーティションに少なくとも20Gバイト以上のディスク空き領域があることを前提としています。

目次
インストー ル
初期設定
Fedora 12からのアップグレード
nvidia ドライバのインストール
ア プリケーションのインストール
ffmpeg faac対応
チップ

インストール

インストールのメディア:
インストールメディアとしては5枚のCDーROMあるいはDVD-ROMが提供 されています。 希望するメディアのisoファイルをミラーサイトからダウンロードするかビットトレントで入手し、インストールメディアを作成します。 そんなに頻繁に使うものではないのでリライタブルメディアを使った方が経済的です。 LiveCDからでもインストールは可能です。
インストールの開始:
インストールメディアからPCを起動します。
最初のメニューからそのままEnterを押してインストールを開始します。
メディアチェックの画面が出てきますので、最初の一回だけはチェックしておいた方がいいでしょう。 既にチェック済みならばSkipを選択して先に進みます。
最初の画面が出てきたらそのままNextを押します。
インストール言語選択で Japanese(日本語)を選択し、Nextを押します。 自分のキーボードの種類を選択してNextを押します。
基本ストレージデバイスのままNextを押し、インストールするディスクを選択します。 ただし、他のディスクからBootするのであればそのディスクも選択しておきます。  Nextを押します。
ホスト名:に自分のマシンの名前を入力してNextを押します。
タイムゾーンを選択します。 Windowsとマルチブートにするのであれば「システムクロックで UTCを使用」はしないほうがいいでしょう。
Rootのパスワードを入力してNextを押します。
ディスクパーティションの設定:
「どのタイプのインストールをしますか」で適当なオプションを選択して下さい。 OSをFedoraだけしかインストールしないのであればUse entire driveを選択してお任せパーティション設定にしておけばいいでしょう。 ただ、今回からお任せにすると/と/homeを別々に作成してくるので以前のように/だけにしたいときや、マルチOSシステム、外付けUSBディスクを着脱可にするなどの時は「パーティションレイアウトの確認と変更」にチェックを入れておき、あとで変更して下さい。
Nextを押すとディスク選択になるのでインストールするデバイスを選択します。
自分でパーティション設定をするときは/bootは少なくとも500Mb以上にしておいた方がいいでしょう。 次回のupgradeの時に楽です。 SWAPは少なくとも物理メモリよりも大きく設定します。
Nextを押して次に進みBoot Loaderの設定をします。
次のスクリーンではソフトウェア開発にチェックしておいた方がいいでしょう。 また、リポジトリもFedora 13 とFedora 13 - Updatesにチェックしておくとインストール中に最新にアップデートできます。
Nextを押すとインストーが始まります。

初期設定

インストールが終了したらメディアを取り出して再起動します。
ライセンス画面でAcceptしないと先に進めないのでAcceptします。
ユーザを作成します。
Date and TimeでSynchronize date and time over the networkにチェックを入れ先に進みます。
Hardware Profile画面ではそのままFinishを押します。 No, do not send. ボタンを押して終了します。
初期設定が終わったら自分のユーザでログインします。

ディレクトリ名を英語に戻す:
ホームディレクトリの下のディレクトリ名が日本語になっているので次のコマンドで英語に戻します。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
日本語のフォルダ名を英語に変更する かどうかを聞いてくるので、yesを 選択し、左下のチェックボックスにチェックを入れてこれ以降変更しないようにしておきます。
まず、なにはなくともsudoができるようにします。
su -
パスワードを入力してスーバユーザになり
visudo
を実行するとsudo設定ファイルが開きますのでファイルの下の方にある
# %wheel        ALL=(ALL)       NOPASSWD: ALL
の行のコメントを外して%wheelを自分のユーザ名に変更し ま す。 エディタがviなので使い方のわからない人は調べてから編集して下さい。 念のため変更の仕方をキー入力で書いておきます。 ユーザ名は自分のユーザ名、[ESC]はエスケープキーです。
G8kiユーザ名[ESC] l8x: wq
これで一旦端末を再起動すればパスワード入力なしにsudoコ マン ドが 使えるようになります。 これ以降は必要のない限り"su -"は使いません。
自動ログイン設定:
/etc/gdm/custom.conf に以下の内容を追加する。
[daemon]
AutomaticLoginEnable=true
AutomaticLogin=userID
yumの設定:
最速のミラーサイトを探すプラグインをインストールします。
sudo yum -y install yum-plugin-fastestmirror
インストール時にrpmfusionリポジトリを追加してあれば必要ありませんがしていなかったときは
sudo rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm http://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-stable.noarch.rpm
ライセンスの関係からか libdvdcss だけがまだ livna に残っているので livna を追加します。
sudo rpm -ivh http://rpm.livna.org/livna-release.rpm
sudo rpm --import /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-livna
macromediaを追加します。
sudo rpm -ivh http://linuxdownload.adobe.com/adobe-release/adobe-release-i386-1.0-1.noarch.rpm
sudo rpm --import /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-adobe-linux
何かと便利なのでyumexをインストールしておきます。
sudo yum -y install yumex
grubメニューの設定:
インストール直後はメニューが表示されないようになっており、さらに表示時間が0秒なのでメニューに入るのが非常に難しい。 デュアルブートで他のOSを立ち上げようとしたり、グラフィックモードで立ち上がらない時にランレベル3に変更しようとしてもほぼ不可能である。 hiddenmenuをコメントアウトし、表示時間を5秒に変更する。
sudo sed -i '/timeout=/s/0/5/' /boot/grub/grub.conf
sudo sed -i 's/hiddenmenu/#hiddenmenu/' /boot/grub/grub.conf

Fedora 12からのアップグレード

Preupgradeを使う方法:
preupgradeを使うと安全にネットワークからアップグレードできるそうだ がいろいろとバグがある様で一筋縄ではいかないようである。
11月16日にpreupgradeのバグ修正版が出たようなのでこれからはO.K.かも。 要は、upgradeに/bootパーティションをupgrade用に使うらしいのだがサイズが足りないのに進んでしまい最後の最後でサイズが足りません みたいになるようです。 自動パーティション作成では200Mサイズで作るのにそれでは足りないようなので何おか言わんやである。
やりかたとしては、
sudo preupgrade
でセットアップしてセットアップが終了したらリブートすればアップグレードしてくれるが最新カーネルしか残しておいてくれないので、私のように nvideaのドライバの不具合で起動できなくなってしまうとにっちもさっちもいかなくなります。
幸い、テキストモードでは起動できたのでFedora11の最新カーネルを入れて事なきを得ました。 そのあとで下にあるドライバの情報を見つけました。
手動アップグレード:
preupgradeでうまくいかないとき はミラーサイトからfedora-release-13-1.noarch.rpmとfedora-release-notes-13- 3.fc13.noarch.rpmを持ってきてインストールし、再起動したのち
sudo yum clean all
sudo yum -y install
でアップグレードできます。
起動時に止まってしまう:
nvidiaのグラフィックカードを使っていてアップグレードするとGUIモードで立ち上がってこないことがあります。 そのときはテキストモード(ランレベル3)で立ち上げてrootでログインし、次の 操作をすることで起動することができます。
sed -i '/root=/s|$| vga=0x318 nouveau.modeset=0|' /boot/grub/grub.conf

nvidiaドライバのインストール

今回からnvidiaグラフィックカードのドライバがnvドライバの代わりにnouveauドライバに変更されて、nvidiaのドライバを 使わなくても3D効果が使えるというふれこみだが、相変わらず画面の大きさが違ったり、もたついたりするのでやはりnvidiaのドライバを使うことにす る。 ただ、このnouveauドライバがカーネルに組み込まれており、モジュールを無効にしても起動時にハードウェアをつかんでしまって起動してこなくなって しまう問題があります。 本家の方ではhttp://forums.fedoraforum.org/showthread.php?t=204752の ようにモジュールを削除することを推奨していますが、カーネルが更新されるたびに同じことをしなければならないため少々面倒です。 ここではもっと簡単にやってしまいます。
まず、いつものとおりnvidiaドライバをインストールします。 ただし、今回からakmod-nvidiaが出ていますのでこちらを使うことにします。 このモジュールはカーネルが更新されればそのカーネル用にモジュールを自動で再構築してくれますので以前の様にドライバがアップされるまで2、3日待たな ければならないということが無くなります。
sudo yum install akmod-nvidia xorg-x11-drv-nvidia-libs.i686
grub.confにvga=0x318 nouveau.modeset=0を追加します。
sudo sed -i '/root=/s|$| vga=0x318 nouveau.modeset=0|' /boot/grub/grub.conf

アプリケーションのインストール

Microsoft Truetype フォント:
ダイレクトリン クができないようになっているので http://www.mjmwired.net/resources/mjm-fedora-f13.html#ttf から msttcore-fonts-2.0-3.noarch.rpm をダウンロードし、インストールする。
sudo rpm -ivh msttcore-fonts-2.0-3.noarch.rpm
rm -f msttcore-fonts-2.0-3.noarch.rpm
IPAexフォント:
http://ossipedia.ipa.go.jp/ipafont/index.html から最新版(今の時点でIPAexfont00102.zip)をダウンロードします。
unzip IPAexfont00102.zip
cd IPAexfont00102
sudo mkdir -p /usr/share/fonts/japanese/TrueType
sudo mv ipaex*.ttf /usr/share/fonts/japanese/TrueType
cd ..
rm -rf IPAexfont00102
sudo mkfontdir /usr/share/fonts/japanese/TrueType
Flash Player:
32bit版の場合は
sudo yum -y install flash-plugin
64bit版の場合はαバージョンを使って
wget http://download.macromedia.com/pub/labs/flashplayer10/flashplayer_square_p2_64bit_linux_092710.tar.gz
tar -xvzf flashplayer_square_p2_64bit_linux_092710.tar.gz
sudo mv libflashplayer.so /usr/lib64/mozilla/plugins/
rm flashplayer_square_p2_64bit_linux_092710.tar.gz
Firefoxを起動し、テストのために http://www.marunaka.com/straight/ に行ってみる。
Java:
デフォルトで OpenJDK がインストールされており通常何もしなくても動いているはずだが、念のため http://playgo.to/javatest/ に行ってみ る。 多分日本語の部分が豆腐になっているはずなので、まずIPAexフォントがインストールされていることを確認してから
32bit版の場合は
sudo mkdir -p /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0/jre/lib/fonts/fallback
cd /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0/jre/lib/fonts/fallback
64bit版の場合は
sudo mkdir -p /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0.x86_64/jre/lib/fonts/fallback
cd /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0.x86_64/jre/lib/fonts/fallback
を実行し、さらに
sudo ln -s /usr/share/fonts/japanese/TrueType/ipaexg.ttf ./
sudo ln -s /usr/share/fonts/japanese/TrueType/ipaexm.ttf ./
マルチメディアコーデック
sudo mkdir /usr/local/lib/codecs/
sudo mkdir /usr/lib/win32
wget http://www3.mplayerhq.hu/MPlayer/releases/codecs/all-20100303.tar.bz2
tar xvjf all-20100303.tar.bz2
sudo mv all-20100303/* /usr/local/lib/codecs/
sudo chmod 755 /usr/local/lib/codecs/*
sudo cp /usr/local/lib/codecs/* /usr/lib/win32/
rm -rf ./all-20100303*
Adobe Acrobat Reader:
sudo yum -y install AdobeReader_jpn compat-libstdc++-33 mozplugger
Rhythmbox:
sudo yum -y install rhythmbox gstreamer-plugins-ugly gstreamer-plugins-bad gstreamer-ffmpeg
xine:
sudo yum -y install xine-ui xine-lib-extras xine-lib-extras-freeworld libdvdcss
メニューの日本語の文字化けを直すには/etc/fonts/conf.d/30-metric-aliases.confファイルの160行目からの Helveticaフォントをエイリアスしている部分をコメントアウトする。
    <!-- PostScript -->
<!--    <alias binding="same">
      <family>Helvetica</family>
      <accept>
      <family>Nimbus Sans L</family>
      </accept>
  </alias> -->
xmms:
sudo yum -y install xmms xmms-mp3 xmms-faad2 xmms-pulse xmms-skins
Audacious:
sudo yum -y install audacious audacious-plugins-freeworld*
Audacity:
sudo yum -y install audacity-nonfree
Amarok:
sudo yum -y install amarok xine-lib-extras-freeworld
k9copy:
sudo yum -y install k9copy


ffmpegをfaac対応にする

rpmfusionからインストールしたffmpegはライセンスの関係でfaac対応になっておらず、aacコーデックへの変更ができな い。 これではmp4への変換ができずあまり使い勝手が良くないので対応させる。
まずスーパーユーザになり
su -
ソースファイルをダウンロードしてソースrpmを展開する。
yumdownloader --source ffmpeg
rpm -ivh ffmpeg-0.x-x.fcxx.src.rpm
現在インストールされているものと区別をつけるため自分のバージョンに変更する。
vim ~/rpmbuild/SPECS/ffmpeg.spec
Release: 3%{?dist}_hyde
コンパイルに必要なモジュール群をインストールする。 もし、これ以外にも依存性の問題でコンパイルできない時はそのモジュールもインストールする。
yum -y install dirac-devel faac-devel faad2-devel gsm-devel imlib2-devel lame-devel libdc1394-devel libtheora-devel libvdpau-devel openjpeg-devel schroedinger-devel speex-devel texi2html x264-devel xvidcore-devel yasm libva-devel libvpx-devel bzip2-devel librtmp-devel libvorbis-devel SDL-devel
コンパイルしてrpmファイルを作りインストールする。
rpmbuild -ba ~/rpmbuild/SPECS/ffmpeg.spec --with faac
rpm -Uvh ~/rpmbuild/RPMS/x86_64/ffmpeg-{libs-,}0.x-x.fcxx_hyde.x86_64.rpm

チップ

更新履歴

2010年10月10日  リンク切れ、その他修正
2010年10月02日   新規作成